箱から出したらまずは離型剤を洗い落としましょう。

マジックリンは脱脂能力が高いので模型作りには必須
手荒れには注意しましょう。

今回ホビージャパン誌にも書いたので繰り返しになりますが
モールドカラーについて説明しておきましょう。

なぜこの黒に近いダークグレーでモールドしてもらったのでしょう。

まずは素材が光を通過させにくい事で仕上がりに重厚感が出るからです。
これは何度も言ったり書いたりしているのでマシーネン歴の長い人は
よく知っていることと思います。
しかも奥まったところが明度の高いモールドカラーだと筆が届かない場合
とても気になる場所が出来てしまいます。

俗に言う塗り残しです。

暗い色だと奥まったところの塗り残しが目立つことはほとんどありません。

そもそもオリジナルモデルを作るときにも一度黒い塗料で全体を
塗りそこに明るい色を置いて仕上げていきました。

また筆塗りで明るい色を塗りにくいと考える人がいるかもしれませんが、
黒い色が消えるまで厚塗りすればいいので逆に仕上がりの
ゴールが明確に見えます。

明るい色のプラに明るい色がうまく塗れていると思うのは錯覚です。
色透けのない仕上げを目指して厚塗りしましょう。
筆塗りの苦手な人はエアブラシで厚く塗っていけばいいのでぜひ厚塗りで仕上げてみてください。

量産品のモールドカラーが黒なのは工場のだれもが共通のエアブラシ塗装の仕上がりを目指せるからなのです。

少し話しがずれますが、改造のお話。
半完成品だと組み立て工作に使うエネルギーを全部改造や修正に使えます。

ここのところいくつもサイズでSAFS系のオープン状態を作っています。
そのたびに肩の半月状のカバーの先端に指を噛みつかれて痛い思いをします。
とくに大型モデルの場合かなりの痛みを経験しました。

当然実物だと昇降時に大怪我をするパイロットが出るおそれがありますね。

今までのとがった状態を現地改修するか、量産型で修正するか、その設定の改造をいつかやりたいと
思っていました。

そこで今回その部分を曲玉状に改修して角のない半球状のデザインにしてみました。
また左肩装甲板の後のエッジで、レーザーから延びているチューブを自損するのを防ぐパッドをモールドしてみました。

今後1/20でも再現してみたい箇所ですね。

改造はエポキシパテと黒い瞬着で簡単に出来ます。

特に黒い瞬着は仕上げがABSの素材と同じ状態になればいいだけに盛りつけと削りが楽です。

ノーズに磁石を仕込んでスノウマン状の鼻を着けます。

これも表面を瞬着で仕上げておけばまったく工作の跡がなくなりますよ。


筆塗りでどんどん明るい色を置いていけば黒い部分が色ののっていない事が簡単に把握できます。

かっちょいい表面はどれだけ厚い塗膜を作れるかで決まります

この角度からだと丸いカバーの形状がよく見えますね。


口や目は鉛筆で下書きしてから細い筆で塗っていきます。


厚い塗膜は上からタミヤのエナメル系塗料でウォッシングしても大丈夫


ついでにフィギュアにもエナメル系塗料でフィルタリング処理をすると30秒で自然な仕上がりになりますよ

こうなると次は陸戦型のSAFSを出して欲しいですね

千値練さん、よろしくお願いします。