箱の扉を開ければ中身が見えるのもアクションフィギュアならではの方式です。
塗装図も初期の白一色のカラーに絞って掲載しました。
今回、長い間更新していないお詫びにみなさんの模型ライフに役立つ工作や理論を中心に説明していきます。
わしはよく「模型を上手く作るには美術の学校に行くといい」って言ったり書いたりしてるよね
しかしこれを「美術の学校に行ってないと模型が上手く作れない」というふうに
曲解しちゃう人がいるようなのでもういちど丁寧に説明しましょう。
正確に言うと「美術の学校に行くと模型に役立つ技術と理論を探せる」
ということになります。
不思議に思われるかもしれませんが美術学校は絵画やデザインの技術を教えてくれるわけではありません。
学生自ら日々実践することで必要とされる技法を身につけていきます。
また色彩学や造形学などの講義でも創作活動に直接使える事はまったく
教えてもらませんでした。すくなくとも30年前は。
造形学や色彩学や心理学はその学問の専門家の先生による講義ですので、絵や物作りの専門家の理論ではないのです。
しかし先人たちの発見した法則や理論などは授業でもしっかり教えてもらえます。
またそのことが載っている書籍も紹介してくれます。
授業を受けた後、生徒はそれを実技やコンセプトにどう反映させるかという事を見つけます。
もちろん学生時代のわしはみんなと同じようにそれがどれくらい大事な事かを理解できませんでした。
大事な事も記憶の引き出しの奥に放り込んだまま、遊んでいました。
しかしながら長いこと絵を描いたり模型を作り続けているとその昔に見たもの、習ったものが
パズルのピースがぴったりと合うように「技術」として実感できる瞬間が来ます。
その瞬間はビビビってくる感じです。
つまり美術の学校に行ったからと言って役立つ技術も理論も教えてもらえる訳ではないし
ましてその中からどれが模型作りやパッケージデザインに応用できるかなんてことは
ぜーんぶ自分で探し出すしかないんです。
でもってここからがすごく大事な事です。
もちろんその理論や技法を探す事自体を面白いと感じるられる人にはその手の書籍をお薦めしますが
そんな面倒な事でみなさんが模型作りや趣味でイラストを描くことのための時間を消費する必要はないという事です。
つまり知ってる人から聞けってことです。
(でもそれを教えてくれる人なんていませんけどね)
ちなみに自分は絵画の名作はもちろん、映画、小説、人が作った模型から
とても多くの事を教えててもらいました。
今回はそんな理論やそれを表現する技法を千値練のファイアーボールを塗りながら
説明していきましょう。
まずは塗料やパテの食い付きをよくすることから始めましょう。
この手の完成品アクションフィギュアは離型剤や関節をスムーズに可動させるためのシリコンオイルなどが
塗装や工作の妨げになることが多くまずはそれを除去します。
わしはいつもマジックリンで洗うか、離型剤クリーナーに丸ごと漬けています。
洗浄したあとは乾燥は卓上ファンやドライヤーの冷風で水分をとばしてきましょう。
風を送るときには前後のシェルを開けておくのは言うまでもありませんね。
当然丸洗いした場合は各関節の動きがきつくなりますので動かすときは丁寧に
扱ってください。
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