ここのところなぜかわしの模型を作るペースがやたらアップしてるでしょ。
もちろん25周年記念なので調子に乗ってるってのもあるんだけど
マシーネン以外の飛行機やフィギュアやドールもバンバン完成しています。

なぜでしょう?
答えは「エロ筆で色を塗りたい」からです。

ここのところ飛行機のキットを選ぶ基準は
塗る面積が最重要だったりします。
つまりでっかいキットはたくさん塗ることができます。

またドールのリペイントは目やまつげを描くのがおもしろくてやめられません。

マシーネンのキットも塗りたいのでバリバリ完成します。
完成して塗装済みのものもどんどん再塗装します。

こんなに楽しく塗装ができる「筆」ならぜひ皆さんにも
試していただきたいと思い
「エロ筆」普及計画が始まったのは
モデリングブックを制作中の
2006年の秋でした。

下の写真が今回のワンフェスでガイアノーツで販売してもらった
「マシーネンアニバーサリーペインティングセット」です。

セットはガイア製塗料4本とToo製筆一本と未来の綿棒なものが
入っています。

塗料はこの筆を使うときのベストな濃度を知って欲しかったので
まずはわしのよく使う色4色を選んでみました。
もちろん今後他の色もぜひ販売していただきたいのでガイアさん
よろしくお願いしますよ。

セットに入っている「エロ筆」ですが
そもそもなんで筆なのにエロなのか?
わけがわからないでしょ。

モデリングブックに少々書いてありますので
ぜひ再読を

わしが「エロ筆」といかにして出会うか
まずはそこからもう一度。

去年の秋にイラストレーター空山基氏のアトリエにお邪魔した際に
いただいたのが写真の上のほうに写っている筆そのものです
(ちなみに真ん中に今回のセットに入っているエロ筆こと一番筆、その下に
番手が2、つまり二番筆が写っていますが、模型を塗装するのも絵を描くのも
一番筆が最適)

空山氏がすべての作品(エロいオネエチャンの裸)を描くのに使っているのがこの筆一種類だけだって
にわかに信じられないでしょう。

でもって筆先の数本の毛、これを「いのち毛」って呼ぶんだけども
この部分が無くなった筆を「模型塗るのに持っていったら」と
20本ほどいただいたのがこの筆との初めての出会い。
空山氏はこの筆の新品を数百本在庫しているのを見せてもらいました。
「一生分持ってるから大丈夫」とのことでした。

職業柄、作品をイラストボードやキャンバスに描いていたときは
一年で50本は筆を消費しておりました。

「紙に絵を描くとなんと早く筆が傷むんだろう」ということはこのときに実感しました。
(逆にプラモデルに色を塗るのってなんと筆が長持ちするんだろうと最近は思いますね)

昔は模型専用筆なんてものはないわけですから
プラモデルを塗るときはいろいろな絵筆を使っていたのです。
油彩用、水彩用あらゆる種類の筆を模型に試してみました。
もちろん模型専用高級筆もたくさん試しました。

モデリングブックを作っている最中も腰の強い水彩筆を推奨していますが
最後の入稿時に「空山筆」をもらってきてあまりの使い良さに
驚きます。
空山氏が「世界中どんな筆もこれに代わる筆はない」と
言っていたのが即座に理解できました。

わしもすぐにこの筆に似た「セーブル筆」をたくさん購入して試してみましたが
この筆と同じ性能はおろか、近づくことが出来る筆すらまったく
ありませんでした。
値段的には数倍の筆もダメだったのには驚きでした。

ちなみにこのあたりから呼び方が「空山筆」が「エロ筆」になっていきましたね。
空山先生ごめんなさい。

そうなるとどうしてもこの「筆」を作っているメーカーさんに
連絡をとるしかないって事になるわけです。

で秋葉原でモデリングブックのサイン会をしていたら
なんと筆の販売をしているToo(かつてのイズミヤさん)の社員の人が
サインをもらいに来てくれたじゃありませんか。

即身柄確保でいきなりモデリングブックの写真を見せて
「この筆を模型用に1000本お願いします」と頼んだのが
「エロ筆誕生」の瞬間でした。

どのようにしてこの筆を使うのが正しいのかを
説明していきます。

道具の使用方法ばっかりは「好きにするとええよ」とは言えないからね。

続く